実験の内容とは?

 イリーナ・エルマコヴァさんが行った動物実験の結果は主に次のようなものだった。
 実験はラットを4つの集団に分けて行った。1つ目は対照群として設定した大豆を含まない通常の飼料のみを与えた集団、2つ目は通常の飼料にGM大豆を加えて与えた集団、3つ目は通常の飼料にGM大豆から抽出したタンパク質を加えて与えた集団、4つ目は通常の大豆に在来大豆を加えて与えた集団で、いずれも加熱したものである。
GM大豆を食べたラットは攻撃性を増した
 1つの実験では、雌ラットへの影響を見た。この場合、4つの集団の間では、不妊の割合も、1匹が産んだ子どもの数にもそれほど差は出なかったものの、GM大豆を与えた集団で「攻撃性」が増した。もう1つの実験では、雄ラットへの影響を見ている。この場合もGM大豆を与えた集団で「攻撃性」が増すという結果を得た。その他にも、雄ラットの精巣が正常なピンク色ではなく、青みかがるという異常が観察された。

GM大豆を食べたラットの子に異常な死亡率
 もっとも注目される結果となったのが、雌ラットに飼料を与え、子ラットへの影響を見た実験だった。実験は4回行ったものの、最後の1回は、対照群として設定した飼料にGM大豆が入っていたことから有意差が出なかったため除外して、3回の実験結果でまとめられた。この実験の場合、もっとも重要なポイントは、母ラットに交尾する前から飼料を与えたことである。その後、健康な雄と交尾させ、子ラットへの影響を見た。その結果、GM大豆を投与した母ラットから生まれた子ラットは、51.6%と高い死亡率だった。対照群の通常の飼料のみを与えた母ラットから生まれた子ラットの場合、死亡率は8.1%だった。通常の飼料にGM大豆から抽出したタンパク質を加えて与えた母ラットから生まれた子ラットの場合、死亡率は15.1%だった。通常の大豆に在来大豆を加えて与えた母ラットから生まれた子ラットの場合、死亡率は10%だった。

GM大豆を食べたラットの子は低体重児
 しかも生き残った子ラットには低体重児が多かった。2週目での10~20gしかない小さな子ラットの数は、対照群の通常の飼料のみを与えた母ラットから生まれた子ラットでは6%であったのに対して、GM大豆を食べた母ラットから生まれた子ラットでは36%もいた。
 生まれてから3週間後の子ラットの臓器の重量を分析したところ、GM大豆を食べた母ラットから生まれた子ラットは、脳以外すべて軽かった。